健康診断について | ワクチンについて | フィラリアについて | ノミ・マダニについて
近年、獣医学上、飼い主の知識の向上など、動物の置かれる環境の変化により、犬猫の平均寿命が飛躍的に伸びています。しかし、動物はとても我慢強く、症状もあまり出さず、異常を感じた時には末期状態の場合が少なくありません。毎日の生活の中でちょっとした変化に気づき病気を早期に発見することが重要です。
特に、腎臓病や、心臓病では末期状態から治療を開始する場合、治療法も限られてしまい、長生きできることはありません。早くからこの治療をすることによって進行を遅らせることは可能です。
当院では病気を早期に発見する為、健康診断を行っています。健康診断には、A,B,C,Dの4つのコースがあります。その子にあったコースをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
一般身体検査 | 血液検査 | レントゲン検査 | 超音波検査 | ||
Aコース | 全年齢にお気軽な検査 | 〇 | |||
Bコース | 全年齢に基本の検査 | 〇 | 〇 | ||
Cコース | 5歳から心肺もチェック | 〇 | 〇 | 〇 | |
Dコース | 7歳から全身をチェック | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ウイルスによる伝染病の治療薬はありません。これらの伝染病から愛犬(猫)を守るためには、どうしてもワクチン接種による予防が必要です。ワクチンには、病気に対する抵抗力をつける力があります。
生後3ヶ月齢までの子犬(子猫)には母親ゆずりの免疫を持っている場合があります。この免疫を持っている間は、病気にかかりにくいという利点がありますが、同時に、この間はワクチンを接種しても効果がありません。子犬(子猫)にワクチンを接種するためには、この母親ゆずりの免疫がなくなる時期を待って行わなければなりませんが、その時期は子犬(子猫)によって個体差がありますので、2~3回あるいはそれ以上ワクチンを接種する必要があります。
ワクチン接種後に、すぐ抵抗力がつくわけではありません。種々のストレスを与えないよう注意して下さい。また接種後、一時的に元気や食欲がなくなったり、疼痛、腫脹、発熱、嘔吐、下痢等を起こすことがまれにあります。また過敏な体質の犬・猫では、アレルギー反応が起こることがありますので、注意が必要です。以上が認められた場合には直ちに診察を受けて下さい。
毎年1回の接種で感染あるいは発病を防ぐために必要な免疫が得られます。妊娠している犬・猫には使用できません。
ワクチンは混合ワクチンです。当院では犬は、6種と9種ワクチンを、猫では、3種、4種とエイズワクチン(単独で、混合ワクチンではありません)をご用意しています。
ワクチン接種でできた免疫の持続は約1年です。毎年1回のワクチン接種をお勧めします。
フィラリアは犬の心臓に寄生する寄生虫で、蚊が媒介します。フィラリア症は死に至ることもある恐い病気です。心臓に寄生したフィラリアを駆虫するのは困難ですので、予防薬を確実に飲ませてしっかり予防しましょう!
フィラリア症の症状としては、乾いた咳、疲れやすい、お腹に水がたまる、血色尿、血を吐く等です。
※注意
フィラリアに感染している犬に予防薬を投与すると副作用があらわれることがあります。(感染していない犬にとっては安全なお薬です。)フィラリアに感染しているかは血液検査(10分程度)で分かります。
犬や猫に寄生したノミの成虫は、24~48時間後にその体の上で卵を産みます。卵は体から落下して、ペットの寝床やカーペット、畳などでふ化し、幼虫、さなぎ、成虫となり、再びペットに寄生します。そしてその成虫がまた卵を産み落とし・・・。これが何度も繰り返されるのです。
室内飼いでも安心してはいけません。散歩させるだけでも寄生することもあります。また人間が外から持ち帰ってしまうこともあります。
ノミのライフサイクルは室温が13℃以上あれば循環します。ですので、たった数匹のノミでも、ふ化を繰り返しながらどんどん繁殖し、いつのまにかノミだらけになることも。
やぶや草むらなどに生息するマダニは、散歩のときに寄生する機会を狙っています。少しでも緑が多い場所に近づくときには注意してください。 マダニはくちばしを刺して、セメントのようなもので固定するため、簡単には取れません。ですので無理に取ろうとしてはいけません。無理に取ると、化膿したり、病原体をうつす危険性があります。
ノミアレルギー性皮膚炎、瓜実条虫、猫ひっかき病など
犬バベシア症、猫ヘモバルトネラ症など
上記のような症状があったら、ノミが寄生しているかも・・・。
1回ノミを駆除しても、まだ環境中に卵や幼虫が潜んでいる場合があります。また、散歩中に新たに寄生されてしまうこともあります。ですので、ノミがいなくなっても継続して予防し続けることが大切です。